横浜港の優位性

横浜港は1859(安政6)年に開港した国内トップクラスの港湾です。
150年以上の歴史が蓄積されたノウハウと最新鋭のインフラで質の高いサービスを提供しています。

あらゆる貨物を取り扱う総合物流港湾

横浜港は、本牧ふ頭、大黒ふ頭、南本牧ふ頭を中心に、質・量ともに充実した港湾施設やロジスティクス機能が集積しています。

コンテナはもとより、完成自動車、石油類、穀物など多岐に、あらゆる貨物を取り扱っている「総合物流港湾」です。

産業・人口の集積を背景とする絶対的貨物量

首都圏(※1)をはじめとする背後圏地域には、さまざまな産業が集積しており、製造品出荷額において国内の3割近いシェアを有しています。

また、人口は約4千万人と、日本の人口の 約3分の 1を占める巨大消費地となっています。国土交通省の調査によると、首都圏で生産または消費されるコンテナ貨物量は日本全体の約3割と、圧倒的な物量を誇ります。

※1: 東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、茨城県、栃木県、群馬県及び山梨県

恵まれた自然環境

横浜港は東京湾の北西側に位置し、北・西・南の三方を適度な起伏がある丘陵に囲まれています。

年間を通し、風や波などの影響が少ないため、自然条件によって荷役が制限されることが極めて少なく、安定的な港湾運営が可能です。

大型船舶が接岸可能な大水深

横浜港はもともと十分な水深を持ち、土砂の堆積も少ない天然の良港であり、大水深岸壁の確保が可能です。

国内最大級の施設を誇る南本牧ふ頭は、1万TEU級以上の大型コンテナ船が入港することができます。

2020(令和2)年、世界最大級の水深20m岸壁を有する新たなコンテナターミナル(MC-4)が供用開始しました。

国際基幹航路における地理的優位性

北米とアジアを結ぶ航路において、アジアの東端に位置する横浜港は往路のラストポート(最後の積み出し港)であり、復路のファーストポート(最初の積み降ろし港)となります。

横浜港から北米各港へ直行し、最短ルートで結びます。

世界各国・各港湾へつながるネットワーク

横浜港には90以上の国際コンテナ船定期航路があり、世界中の多くの港湾と結ばれています。
国際ハブ港湾の目安となる国際トランシップコンテナ(※1)は年間27万TEU(2011年実績)、国際トランシップ率(※2)も約9%と国内最高水準の取扱いとなっています。

※1: 積荷港から輸送された貨物を、途中の港で別の船に積み替え、最終的な積降港まで輸送することをトランシップといいます。そのうち、外航船で輸送された貨物を別の外航船に積み替えて輸送することを国際トランシップと言い、このように積み替えられたコンテナのことをトランシップコンテナと呼びます。

※2: 国際トランシップ率とは、国際海上コンテナ全取扱量に占めるトランシップ貨物量の比率です。

基幹航路と東日本をつなぐ内航ネットワーク

横浜港と国内他港を結ぶ内航フィーダーは、北海道から阪神地区までの太平洋沿岸を幅広くカバーしています。
内貿コンテナ取扱量は年々増加しています。

この充実した航路網を利用して横浜港で貨物の積み替えを行い、世界各地へとつないでいます。

国内諸港との連携

京浜三港(横浜港、東京港、川崎港)は、国際競争力の強化に向けた取組みとして、国際基幹航路網の強化とともに、国内海上輸送網の充実・強化にも取り組んでいます。その一環として、八戸港を管理する青森県や仙台塩釜港を管理する宮城県と、コスト低減や共同した内貿振興やポートセールスなどを連携して推進していくこととしています。

背後圏に直結する道路網

首都圏をはじめとする背後圏各地とは自動車専用道路等のネットワークで結ばれています。東京方面には高速湾岸線及び高速横羽線、静岡方面には東名高速道路が利用可能です。

さらに首都圏中央連絡自動車道(圏央道)等の環状道路ネットワークの整備が進められており、横浜港と背後圏とのアクセスは今後さらに向上していきます。

安全・迅速・正確な港湾サービス

横浜港の高度な荷役効率や品質の確保は、世界の船会社、荷主から高い評価を得ています。

貨物の積み卸しのスピードや積荷の正確性、貨物の迅速な引取り等は、歴史と伝統に裏付けられた港湾労働者の高い荷役技術や開港以来長年にわたり蓄積してきた民間事業者のノウハウの集積によって支えられています。